双十一節とはおそらく十月十日の双十節(中華民国の建国記念日)をもじったものだろうが、どういう経緯でそうなったのかは知らないが、年に一度の大売り出しの日として定着しているらしい。ということで11/1前後から11/11頃までネットの各種モールではそういうセールが進行中である。
光棍節 - Wikipedia 日本語
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WikiPedia に書いてあることを鵜呑みにすると、もともと1993年に南京大学の学生が冗談で「光棍節」(独身者の日)というものを考えだしたのが広まったようだが、2009年に淘宝(タイバオ)等のアリババグループがその独身者の日をネットでのセールの日として大々的にやりだしたのが定着したものらしい。アリババはこの双十一関係の文字を商標登録してしまったため、他のところはそういう表現を使えないということだ。実際に京東(jd.com)などみても「11.11 全球好物節」という微妙な表現になっている。
そういうわけでアリババグループの一支である 天猫 (Tmall) に店を出している文石科技も双11セールをやっていて、現在 Boox Max carta などは 3880元 (約6.7万円) に若干値下げされている。
首页-onyx旗舰店-天猫Tmall.com
次世代 Boox Max である Max2 もその双11節の目玉の二つ目として取りあげられている。それによると11/5になにかあるらしい。
もっともこれだけみると何があるのか具体的なことがわからないのだが、中国のSNS類でも文石科技はがんばって情報を漏らしているのでそれを参照すればだいたいのことはわかる。
11/5 はネットでの予約開始の日で、11月中旬が発送開始ということらしい。いちおう公式的には11/11発売なのだが、11/11発送としないのは、この双11節で大量に荷物が発送されるので遅れるのは確実だからというところだろうか。
(2017/11/5 追記 11/5当日になっても予約は開始されていないが、正式にスペックが公開された。)
(2017/11/9 追記 11/7には微博(weibo)上で11/11正式発売ということが公表された。11/5は予告のみ)
Max2 の具体的なスペックについては今までも何回か紹介したが、こっちでも見た方が確実だろう。
boox.com
よそでも紹介してるところもあるのでこのまま放置してもよいが、それも何なので一応まとめておくとこうなる。
- 13.3インチ 電子ペーパーパネル( eInk社 carta ) (柔軟素材)
- 画素数 2200x1650 グレイスケール16階調
- タッチ + ワコムペン
- CPU 4コア 1.6GHz
- RAM 2GB LPDDR3 / ROM 32G eMMC (RAM/ROM表記はスマホでの慣行に従う)
- wifi / Bluetooth 4.1
- Android6 / Carta+画面更新技術
- DRM対応
- 物理キーあり
- microHDMI / microUSB
microSDカード(32GBまで) ?
- 3.5ミリイヤホンジャック
- バッテリー 4100mAh (4週間くらい持つとの触れ込み)
- 325x237x7.5(mm) 550g前後
- CCC, ROHS, CE
このうち microSDカード の記述については疑問があるところで、文石科技のSNS上での回答ではHDMIポートに場所がとられてないということになっている。まぁまだ出ていないものだからなんともいえないが、一種の罠かもしれない。(あるいは Kobo glo HD のように内部のeMMC 32GBというのはmicroSDカードそのものが入っていて蓋を開ければ交換できるということかもしれない)
(2017/11/9 追記 HDMIポートのせいでmicroSDカードの場所がないと正式に発表された。)
あと気になるのは Google Play が入ってるのかどうか。Android6に対応しているアプリは動くとのことだが、Google Play が入ってないとすれば入れる手間が増える。わからんのだが、中国国産の漢王スタイラスを捨てて埼玉のワコムをとりいれたのは世界水準を狙っているというあらわれでもあるし、案外そういうところでもちゃんとしてるかもしれない。わからん。
タッチとスタイラスを同時につかえるとなると使い勝手はパームリジェクションできてるかどうかが鍵となるがどうだろう。動画をみるとなんかそのへんあやしい。動画の紹介の前に他の機種の情勢も書いとく。
Max2 Pro, Canvas、Note
しばらく前に発表された Max2 Pro だが、あれは来年出るらしい。前書いた紹介のころは何が違うのかよくわからん状態だったが、具体的にはメモリなど各種容量が大きくなるくらいの違いらしい。それ出すなら先に出してほしい...
ついでにCanvas も来年出るらしくあまり話題にはのぼらない。Note も出るのだがとりあえず12月ということなのでこの調子だと年内に出るのかどうか。しかし外観だけでいうと Max2 よりも Note の方がよい。
Boox Max2の動画
なぜ発売されていないものの動画があるのか。それはもう簡単な話で、文石科技が宣伝のために公開しているのである。11月も下旬になればユーザーによる動画がでてくることだろう。
画面に手をつけて書きこみ
PDF書き込み
二画面での書き込み
PDF書き込み とページめくり
PDF書き込みや二画面での書き込みでは手をつけずに書いているように見えるが、手をつけての書き込みではベッタリ手をつけているのでこの字の汚い人の手癖であろう。このようにパームリジェクションはちゃんとできているようだ。
画像系PDF操作
ピンチイン・ピンチアウト
楽譜に書き込み
モニタとしての Boox Max2
Boox Note の動画
うーむ。こうして並べるとモノとしての完成度はこっちの方が高いように見えるな.. 動画自体は香港のお披露目会でとったものだろう。
Boox Note 外観
Boox Noteへの書き込み
Boox Note ページめくり
日本語版の情報
文石科技の日本の代理店である SKT が今日本語版のための訳文をつくっているらしい。
sktsprt.com
このブログ書いてる人は SKT から依頼されて Boox の何かを日本語訳したそうだが 英語 → 日本語 のようだ。文脈的には Max2 のことのようだが、Booxとだけ書いているところをみるとそうではないのかもしれない。わからん。
前からこのブログの人のことを SKT 関係者と揶揄るように書いていたらそのうち堂々と SKT のサポートを名乗りだした。せっかく書くのでついでに前のブログ( チューリップ商人のブログ )を遡ってみたところ、どうも SKT やってるのは友人のようだ。もともとこの人が電子ペーパー端末に興味を持ち、Boox T68 の初期ユーザとなってなにかの商売をしている友人に自慢したところ、友人はそこにビジネスチャンスを感じて輸入しだしたのがはじまりのようだ。並行輸入となっているので日常的に輸出入してる商売の人なんだろう。日本にいながらにして文石科技関係のものを買うとなると結局ここになってしまうんだろうな。
ルノー ウルトラライト7 という自転車を買って便利に使っているが、この自転車を販売しているところも中国・台湾系の自転車を輸入して西洋の自動車のブランド名をつけて売っているところで、やはり大阪の業者である。まぁそういう商売があるところがさすが商人の街というところか。
ところで今回人民元日本円換算してみたら妙に高い値段になったのでレートを調べたら今は10000円が580元くらいになっている。円安か。2015年ころは10000円500元に迫っていたがそこまで行くんだろうか。安かったものを輸入して利鞘とるだけの業者にとっては稼ぎづらいところだろうな。