メモ@inudaisho

君見ずや出版 / 興味次第の調べ物置き場

平岡龍城について調べようとして図書館での戦いに敗北

 平岡龍城といえば水滸伝関係者の中では『標注訓訳水滸伝』の人ということで有名なのだが、高島俊男水滸伝と日本人』にあるように生没年不詳だ。ちょっと今回東京に来たついでに調べてみようということでいろいろ見ていると、平岡龍城は水滸伝の他に紅楼夢の翻訳でも有名なのだが、その紅楼夢関係者の人が平岡龍城書入本の紅楼夢とのをみつけていろいろ研究したらしい。まずはそれをみるべきということで国会図書館に行ったら何者かがその研究の上の入った本を押さえている。下( 森中美樹「平岡龍城書入本と『国訳紅楼夢』(下)」 中国學研究論集25,2010 )の方は読めたのだが、それによると

平岡は明治初期に生まれ、終戦直前に亡くなった在野の漢学者である。

と書いてあるので上の方にもっと詳しく書いてあるんだろう。自分も高島さんが調べたくらいのところまでしか調べられていない中ここまでわかっているというのは期待である。しかし何者かが延々と押さえていて読めないままだった。しかたない。
 翌日曜は国会図書館休みなのであんまり期待せずに都立中央図書館に行ったのだが、案の定というかやっぱりといか都立中央でも中国學研究論集はとってないらしい。しょうがないので適当に他の本をみていたが、検索で森中の平岡龍城研究関係とおもわれるものをもう一つみつけた。森中美樹「語学教科書としての『紅楼夢』」小島毅編『小説・芸能から見た海域交流』汲古書院、2010。開架で置いてあるというので行ってみたら、書棚のその本があるはずの位置がぽっかり抜けている。またしてもか...
 しかたないので他の本などみつつ、夕方になってもう一回見にいってもまだ戻ってきていない。今度は棚の前でずっと待っていたのだが、閉館時間になっても本が戻ってこなかった。はぁ。
 研究者がそれなりの時間をかけて調べたものはそれがたいした結果でなかったとしても、まずは参照するのが結局は時間の節約になるのだが、今回はその本にすらたどりつけなかった。ということで土日の調べものは徒労に終わった。