メモ@inudaisho

君見ずや出版 / 興味次第の調べ物置き場

「折り込み部分未撮影」を通報してみた

 本のデジタル化で問題があるのが折り込みの部分だ。地図などほかの版面よりも大きくルーチンから外れてしまうもので、この処理はテジタル化を担当したところが頭をひねる部分だが、最もひどいやりかたがその存在を無視すること。無いことにしてそこを飛ばしてしまう。archive.org とかで洋書を漁っていても結構みかけるのだが、まぁ外人の低賃金労働者は金にみあうひどい仕事しかしなさそうだからしょうがないかという気にもなる。

 国会図書館デジタルコレクションでは担当する下請けによってはがんばって数枚におさめたり、無理に全体をうつして細部が見えなかったりといろいろあるのだが、その中で一番ぞんざいな仕事が「折り込み部分未撮影」という紙を挟んで済ませるものだ。まぁ無いことにするよりはましなのだがわざわざ折り込みで入れているということは文字では伝えきれない情報を含んでいるということで、なんとかがんばってほしいものだ。

 まぁしかしがんばってほしいものだ、で済まない仕事もまじっている。このことについては前に一回書いているのだが
折り込み部分未撮影 - メモ@inudaisho
 本体が地図なのに、その肝心の地図を「折り込み部分未撮影」で濁しているひどい仕事で、何の意義も感じられない。地図を国会図書館で保管するためにつくった外装だけをだれが見たいのか。なめてんのか?あ?
 こういう素敵体験にこないだまたでくわした。「中華民国の鉄道地図」みたいなのがあったので見てみようとしたらまたこれだ。こんなもんを堂々と天下に公開してる向こうが無礼なんだから、こっちも宛名も署名もなしでいいだろうと無礼メールを送ってみた。

http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1175459
地図が本体なのに「折り込み部分未撮影」
こんなものを公開しないでください

 しばらくたってから「ご利用者様」あてで返事が返ってきて、公開停止と原資料の利用の再開の処理をしたらしい。

 原資料の利用の再開?

 つまり国会図書館デジタルコレクションで公開されているものは原則もとの資料が見れないということだ。そういうわけでこういう資料をみかけたらどんどん連絡した方がいいとおもう。

 つーか国会図書館の方で地図資料のデジタルデータがどんなザマか網羅的に一回チェックしてみろってんだ。
国立国会図書館 電子化 業務 (大量電子化プロジェクト)平成22〜23年 NDL 大規模デジタル化プロジェクト
 ↑こんな感じでバイト大量に投入してやってるんだから至らない点がいっぱいあるだろう。

 うちでは回線が細く表示が遅いので一銭にもならないそんなことに時間はかけてられない。