メモ@inudaisho

君見ずや出版 / 興味次第の調べ物置き場

スマホのイヤホン出力 → カーステのAUX入力 の増幅装置 (電源不要・アナログ)

 スマホは車の中で電子ペーパーカーナビとしてしか使ってなかったのだが、最近車内で youtube とかネットラジオとか流せることに気付き、やってみるとなかなか車内生活の質が向上する。今住んでる京都の山奥の実家から市街地(園部・亀岡・京都)に行くためにはどこでもだいたい一時間くらい山道を運転しなければならない。スマホでストリーミングがそんなに遜色なく使えるようになっているのに驚きがあった。

 さて、車にはカーステがのっているので、スマホのイヤホン出力をAUX入力につなげれば、車のスピーカを出力として使える。最初はそれでやっていたのだが、カーステの音量を最大にしてようやくなんとか聞ける音になるくらい音が小さい。結局スマホから直接音を出した方がよいことになり、それでしばらくすごしていた。しかしせっかく車にでかいスピーカがのっているのだからそれをつかう方がいいに決まってる。車はかなり普及してるのでだれかがそのことを解決する案を持っているのではないか。そうして探してみるとBluetoothで飛ばすとかFMで飛ばすとかいろいろあったが、その中で心惹かれたのがトランスをかまして増幅させるというものだ。有線なのにトランスで絶縁されていて電源も使わないというシンプルさがよい。" ST-32 aux "とかで検索するといっぱいでてくる。山水というメーカのST-32というトランスはその昔の電子工作の定番だったらしい。ということで増幅させるときにこれを使ったらいいんじゃねというアイデアが普通にでてくるようだ。先達はあらまほしきかな。自分で考えたことはネットで公開しておくと成功でも失敗でも誰かの役に立つということですね。

 というわけで、確定申告した帰りに京都の寺町のマルツに行って買ってきた。

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 ST-32 二個とイヤホンジャック二個。なんか一個余計にあるのはL字型イヤホンプラグを買ってみたのだがこれは結局使わなかった。最終的にどういう形にするのか成案もなく、マルツに行ったときもケースなどを買わずイヤホンジャックも基盤に固定するタイプをついつい買ってしまって完成形に悪影響を出してしまったのだが、その日部品の大きさなどを吟味してから百均に行った結果、四角いスパイス入れがケースに流用できそうということでそれを買ってきた。

 この仕組みの核心はトランスで増幅させるだけなのでトランス二個をイヤホンジャックのLRそれぞれにつながるようにハンダづけするだけ。

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 こんな雑な感じでオケ。

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 自分程度の工作なんてのはホットボンドを濫用しておけばなんとかなる。絶縁と固定をかねてベターっとホットボンドをつける。で、ケースに穴を開けて適当に入れてホットボンドで蓋をする。そうすると掌におさまるような箱ができるわけだ。フタは前 Boox Max2 兼ノートパソコン台をつくったときに余ったMDFの端材を利用した。イヤホンジャックは基盤固定式なので後ろにMDFを適当に切って台とした。下にアマゾンリンクはったような差込み口で固定するタイプならそういう小細工はいらない。ホットボンドは見掛けはともかくちゃんとくっつくのですごい。

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 ちなみにこの写真のイヤホンジャックと上の写真のイヤホンジャックは微妙に違う。実は家で道具箱をあさっていると、その昔一袋百円で投げうりされていたイヤホンジャックの袋をみつけ、端子の極性もよくわかってないのにそれをつかって工作した結果、片方しか音が出ないものを作ってしまったのだ。何個でもあるのでそれは捨て、極性がはっきりわかっているマルツで買ってきたもので接続しなおしたらちゃんとできた。ケースも一回小さく切りすぎてトランスが収まらなかったので追加で切り出してホットボンドでくっつけた。

 結果は上々どころか大きくなりすぎてるくらい。最初失敗したときは普通に聞ける程度には大きいなというくらいだったがちゃんとつなげるとものすごい増幅だ。自分が聞きたいのは音楽よりも外国語なので音質は特に気にしてない(わからない)がまぁいいんじゃなかろうか。シガーソケットから充電しながら使ってみたが全然ノイズが入ってこない。ちょっと配線が増えたがまぁいいです。

SANSUI アウトプットトランス ST-32

SANSUI アウトプットトランス ST-32