メモ@inudaisho

君見ずや出版 / 興味次第の調べ物置き場

kobo glo HD に KFMon をいれる

 5.2インチ eInk ディスプレイの Yota3+ が予想よりも使える事がわかってきたので、kobo glo HD と比較しようとしたが、この11月頃に KOReader の正式版アップデートがあって OTA アップデートできなくなり、いれなおそうとしてうまくいかなったので放置したままだった。ということでやりなおすことにした。

 Kobo のソフトウェア改造のことについての日本語情報源としてはここが詳しく、以下書くこともだいたい書いてあるが KFMonを動かすイメージがつかめなかった。

soranoji.air-nifty.com

KOReader

github.com

 前 Android 化しようとしてうまくいかなかったのである程度わかったのだが、こういう電子ペーパー機器はどれも内部ではLinuxが動いていて、その上で各種バイナリが動いている。Android もそのバイナリの一つで、電子ペーパーの汎用機はAndroidを噛ましている分メモリをたくさん食う。KindleKobo はそういう基本ソフトをいれずに書庫管理・リーダーが一体化したシステムをいれてるのだが、使い勝手が制限されているのでそこをなんとかするために有志でいろんなリーダーが開発され、その中で中国人が開発の主体となって生き残っているのが KOReader である。PDFとかの扱いがよい。先頭からみると Korea なので朝鮮・韓国と何か関係あるかと最初おもってしまうがそうではない。2015年以後は正式版が長く出てなかったがこの11月にひさしぶりに正式版が出た。

KSM と KFMon

www.mobileread.com

 KSM( Kobo Start Menu)はいうならランチャーで、ここからいろんなバイナリを起動できる。KOReader とこれを組みあわせることが普通だった。ただ、KOReaderだけをつかいたい場合にはちょっとオマケが多すぎる。KSMの方も09が正式になった。

github.com

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 で、KFMon がこれです。KFMonはKSMよりももっとランチャーに特化してるらしいのですが、動作が想像できないし画像もないのでよくわからない。説明にはKFMonのファイルを展開→KOReader を所定のディレクトリ(.adds)に展開 これだけで再起動するとKoboのシステムがファイルをよみこんで、アイコンがkoboのライブラリに本のように出てくると書いてあるけれどもやってみてもでてこない。設定ファイルをみていると、ファイルが多すぎるときに調整する項目がある。2万ファイルくらいあったのでいじったがそれでも変わらない。ならば、とリセットして全部ファイルを消してしまって再度やっても変わらない。うーむ。

 ということですが、それまで裏蓋を開けて内部のメモリを直接抜いて読みこませていたのが面倒くさくなって、PCに繋げてみたらできた。

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やっと出現

 USB接続がトリガーになってKoboのシステムのファイル更新が行われるようだ。内部のメモリを64Gに交換してからPCに挿しても認識しなくなったのでいちいち裏蓋を開けてたのだが 最近読めるようになったのか、もともとそういう仕組みだったのか。

 kobo のシステムと一体化したような感じで起動できるのでなかなかよい。仕組みとしては kobo のシステムの起動中にKFMonを起動させる。→KFMonはKoboのシステムで本の画像が押されるのを監視→所定の画像が押されたら決まったものを起動させる という具合。プロセスを同時に起動させない設定だと、たとえばKOReaderを起動さすとKoboのシステムは落ちる模様。

Plato

github.com

www.mobileread.com

 上の画像で Plato-logo というのがあるのがこれ。ためしに一緒に入れてみたけどうまく動かない。動かないのでここまで。

kobo glo HD と Yota3+の比較

 というわけで、無事 KFMon が動いて KOReader が使えるようになったので、kobo glo HD の300ppi 6インチと Yota3+の282ppi5.2インチを比較してみる。え? 比較するまでもないって? 普通に考えればそうだが、ソフトウェアが違う。ということでドン。

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Yota3+ と Kobo glo HD

 ここで注目するのは「横向きでスキャンされてトリミングもされてない画像」。イジワルでこういうことをやってるわけではなくて、現実にそういうPDFがいっぱいある。たとえば国会図書館デジタルコレクションもそう。個人でスキャンするとだいたいこうなる。紙だと余白は落書きスペースとして使えるがデジタルの場合ただひたすら無駄な空間。

 kobo のシステムも KOReader も想定してるのは テキストで構成されたepubのようなもので、こういうPDFはあんまり想定していない。なので普通に表示させる場合、こうして横向きにするのが最大表示になる。一方 Yota3+ は Android なのでアプリの作者次第でこういうのを半分にして自動で余白を落として拡大できる。

 次のような画像はYota3+には向いてない。

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Kobo glo HD と Yota3+

 しかし Kobo のシステムで致命的なのは素のテキストファイルがUTF-8以外文字化けすることだな。KOReader はそこは大丈夫だが、こちらはフォントの指定ができない。結局ショップを通したもの向けの仕組みということかもしれないが、意外と汎用性がないということにもなる。kobo 自体が赤字を前提にしてバラまいてるものだから仕方ないのかもしれないが、うーむむ。

 最後にBoox Max2 と比較した写真でものせておく。

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Boox Max2 と比較

 比較にならんなこりゃ。まぁ携帯するなら今売り出し中の 7.8インチが一番よいのだとおもう。なんかいろいろと持ちすぎたな..