メモ@inudaisho

君見ずや出版 / 興味次第の調べ物置き場

安始・安久・安明の出所

 そろそろ改元ということで新元号当てが盛んだが、「安」の字がつくという予想が盛んでアホの釣り堀状態になっていておもしろい。その中で有力😏とされるのが安始・安久・安明だが、それぞれどこが出所なのか調べてみた。

安始

 安始だがこっちは簡単で、2013年10月頃 2chのオカルト板で未来人なるものが断続的に書きこみした未来事情の中に「平成の次は安始」があったらしい。この未来人、やたら詳しく近未来を暴露してしまったために、その後の時間の経緯でまったく違う未来が到来していることがわかっている。せっかく2058年から来たという設定にしたのだから、そんな昔のことはよく知らないとゴマかせばよかったのに、サービス精神旺盛なのかついつい詳しいことを書いてしまったらしい。ウソつきは注目されたいからなるということがわかる。

 「安」の字がつくと盛んにいわれるようになったのは例のアベアベうるさいアベ左翼が安倍から一字使うという妄想からのようだ。普通に考えれば安の字は避けるのだが、そういう妄想が加熱されたのは清水寺の「今年の漢字」の2015年に「安」が選ばれたからだろう。「今年の漢字」を変えれるくらいだから年号も決めれるとアベサヨが連想ないし誘導されたようだ。アベサヨだからしかたない。

安久

 安久もアベサヨが安の字に執着するようになってから盛んに言われるようになったようだが、しかし実は安始よりも古いようだ。twitter でみつけたのがこれ。

 なんと2011年の11月にこの大学生がこういうことを書いている。震災の年なので世情不安な折に誰かが思いついて噂になったものをこの大学生がキャッチしたとおもえばなるほどとはおもう。その噂の一端がこれ↓ということだろう。

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

 実際過去の元号は大災害で変わることがあったので、気分一新に元号を変えるというのは気休め程度の効果はあったのだろう。安倍内閣成立前のことなので、一種平和への祈りだったようなものが、その後数年たってアベサヨの道具の一つになったとおもえばおもしろい。

 ただ残念ながら安久はちょっとググればわかるように固有名詞として広く使われているので元号の要件には該当しない。

安明

 安明は明治安田生命がシステム対応で仮元号としてつかっていたらしいがこれも安久と起源はおなじくらい古いようだ。twitterで掘るとここしばらくの年号を勘案して「安明」としている人がいる。これも安久とおなじ時期でこっちの方が早いがtwitter は世の中の切片でしかないのでその頃こういう事に人が興味を持つ傾向があったらしいという事しかわからない。

 その後2012年2月頃に「新年号は安明!」というツイートする人がいた。安久と同時期なので、これもほぼおなじような仕組みで流布したものなのだろう。ただこの安明は安久よりも固有名詞として使われている頻度が高い。twitterで検索してもアニメーターの黒津安明や能の金春安明、昔の学者穂積安明などいっぱいでてくる。まぁないでしょ。

歴代天皇・年号事典

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元号通覧 (講談社学術文庫)

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