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Boox Nova pro が入手しやすくなった 文石vs博閲

 文石科技(広州 Onyx) の Boox Nova pro が Amazon に出てきて入手しやすくなった。300ppi7.8インチ電子ペーパーAndroid端末ペン入力付。

文石科技(Onyx) の Boox と 博閲科技(Boyue) の LikeBook

 電子ペーパー Android 端末業界ではBoox シリーズと対抗馬の 博閲科技(深圳 Boyue)のLikeBook シリーズとの角逐が続いている。LikeBook の方はどれもMはじまりで違いがよくわからないのでまとめるとこうなる。

分野 文石科技 Onyx 博閲科技 Boyue
6インチRAM1G Boox Poke LikeBook Air
JDReadシリーズ
6インチRAM2G Boox Poke Pro -
7.8インチ 旧機種 - 博閲Paper
7.8インチ 新機種 Boox Nova Likebook Mars
7.8インチ 調光・ペン Boox Nova Pro LikeBook Muses
10.3インチ ペン Boox Note 無印/Plus LikeBook Note
10.3インチ調光・ペン Boox Note Pro LkeBook Mimas
13.3インチ Boox Max2 無印/Pro -

 最近切り開かれた中型機種での陣取りが激しく行なわれていることがわかるだろうか。そもそもこの二社は中国企業電子ペーパー端末がこれだけ日本で知られるようになる前から電子ペーパー愛好者の中では知られていて、そのころ買う金もなかった自分が言及するのもおこがましいが、そのころの評価として博閲の方がソフトウェアとしては使いやすい面があるらしいということだった。であるからその博閲が今まで生きのこってこうして文石科技との戦いをつづけていてもなるほど、と思うわけだ。

京東をめぐる 文石科技と博閲科技

 京東(北京 JD.com)という中国のECサイトがある。中国のアリババの淘宝(タオバオ)の次の二番手といえばわかりやすいかもしれないが、この京東、北京にあるのでまぁ中央との繋りもそれなりにあるんだろうだが、杭州アリババグループを食おうとして食えずなかなか及ばない状態のようだ。それはともかく、この京東はおそらく中国の Amazon になることをも目指しているのか、電子書籍サービスをスタートさせ、電子書籍端末として JDRead というものを出した。この JDRead の製造を担当したのが博閲科技である。これが侮れない量出ていたことは eInk社(台湾 元太科技)の業績報告に名前が挙がったことから伺える。

 ところが去年2018年、文石科技がBoox の OS2.0を出したとき、新しい機能としてBoox書城(電子書籍書店)を開くと言ったのを覚えているだろうか。その中身が実際には京東の電子書籍ショップだった。つまり電子書籍ストアがソフトウェア化して博閲のJDReadから文石科技のBooxシリーズにまで手を広げてきたのだ。AmazonKindle電子ペーパー端末のKindle だけではなく、AndroidiPhone 、パソコンの上でも見れるようになったようなものだ。Amazonの場合、Amazon が一手に握っているのでややこしいことはないが、中国の京東の場合は製造が別なのでなんというか複雑なことになっている。京東が二股をかけるようになったとおもえばわかりやすいか。そこでこのLikeBook の攻勢となるとなかなかグっとくるものがある。

shop.boox.com と AmazonJP

直販ショップのshop.boox.com

 さて、博閲科技についてはそこまでにして、文石科技だ。文石科技はネット上での販売は天猫(アリババ)、京東などの直販店や、藍加白(上海)・EREADER.Store(ドイツ) などの電子ペーパー端末専門店に頼っていた。日本の代理店はSKTになるが、今のネット全盛の世の中だと直販を押し進めて利益を集中させることが不可能ではない。ということなのか知らんが、この冬の間に直販店を開いた。 shop.boox.com だ。

shop.boox.com

 ちなみにそこでの Boox Nova Pro の値段は約320ドル(約35600円 2019/04/02 Google)で、その値段で買えるなら安くてよい。ところが当然のことながら送料も別にかかる。ためしに送付先を京都市内の適当な場所にすると、約26ドル(約2900円 2019/04/02Google)円かかり、合計で約346ドル(約38500円) かかる。paypalで払うとレートはもっと悪い。それに、当然ながら正規のルートで輸入するので輸入消費税や関税などがかかる。結局は4万以上かかることになるだろう。

AmazonJP

 自前のwebショップをつくる前からAmazonでの直販に乗り出していたが、最近になって AmazonJP にも出品するようになった。Boox Nova Pro が登場したのはごく最近。お値段は39800円ぽっきりということで、Boox ショップ経由での試算よりも安めになる。2017年に天猫で Boox Max2 を必死こいて買った後から Boox Max2 pro ともっといいものが出てきた経験から、2018年秋に Boox Nova がようやく出てきたときも傍観していたのだが、Proが出てきてようやく少し欲しくなってきた。

型紙制作

 ということで、Boos Nova Pro を買うとどんな具合になるのか、型紙をつくって比較してみた。

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型紙での比較

 原寸大の型紙のうしろにあるのが Boox Max(13.3インチ)、Kobo glo HD(6インチ)、Yota3+ (5.2インチ) 。まぁ Boox Nova Pro の大きさはほぼA5のサイズなので手ブラで携帯できる最大の大きさともいえる。スーツの内ポケットには厳しいが外のポケットなら入るというところか。(最近スーツ着てないのでよくわからない)

 ちなみにその昔、13.3 →10.3→7.8→6と半分づつになるみたいなことを書いたことがあるが、あれはものすごく大雑把な話だった。縦と横の長さがそれぞれ一段階下/上のサイズと合うのでそう勘違いしたのだが、縦横の比の関係で1:2:4:8みたいにはならない。

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13.3 10.3 7.8 6 の比

 そういう次第で、買おうかどうか迷っている。yota3+ 結局使ってないのでこれを売ってその金で買えるかな?

Kobo glo HD の KOReader

 ところで、今ごろになって、だが、Kobo glo HD の上で動く KOReader が去年正式アップデートして以来かなり軽快に動くようになってわるくない。あいかわらずPDFの二分割などはできないが、そのうちできるんじゃないかと勝手に思っている。前はもっさりしていたが、今の動きなら十分使える。ということで、そっちの兼ね合いもあって、どうしたもんかと思案しているところだ。とはいっても自分がメインで見るもの(PDF)から考えれば買っちゃえばいいんじゃないかという気もするものの、結局 Boox Max2 でいいのではという気がしないでもない。ただ13.3インチの板を持って歩きながら読むのはつらいな。ということでまだポチってない。