メモ@inudaisho

君見ずや出版 / 興味次第の調べ物置き場

青空文庫は電子書籍で鯖代をまかなえる

 「Code for 青空文庫」アイデアソン #1 : ATND
 青空文庫が古いシステムをどうするか考え中らしい。自前鯖なんか放棄してとっとと仮想鯖サービスを利用すればよいだけの話だが、それが負担だという。
 青空文庫はテキスト入力をボランティアでやらせている団体なので、仮想鯖も寄付してもらえばよいではないかとおもうのだが、それではいけないのだろうか。エンジニアもボランティアでやらせればよい。もしくはヒマなときにヒマつぶしでいじれる程度の枠組にしてしまえばよい。ボランティアでやってる団体なんだから凝るだけ無駄だ。

 青空文庫が16万程度の負担増に困っているのも不思議な話だ。
2013年度第4四半期会計 | 本の未来基金
 これをみれば1000万弱の金が集まっている。16万程度の鯖代なんか簡単にまかなえるだろう。だれか無駄遣いしてるのか? そもそも2014年度の会計報告がないのだがどうしたのか。富田某追悼で集まった金にタカっただけか?

 これだけ電子書籍サービスが広まっているのになぜ青空文庫自身がそのテキストを売って運営の足しにしないのか。AmazonのKDPをみれば、青空文庫から適当に集めたものをなんとか全集と称して売りつけているやつがたくさんいる。それを見習って同じようなものを青空文庫自身が作ればよいではないか。青空文庫自身がそのテキストに対して商用利用可能とうたっているのだから、青空文庫サイトで無料公開しつつ電子書籍店舗で青空文庫がそれを売るのはなにもおかしなことではないだろう。売ってるとおもわず寄付を募っているとおもえばよい。協力会社にパブーのブクログがあるのになぜそういう提案をしないのか理解に苦しむ。専業ではペイできない?あたりまえだ。そもそもテキスト入力が全部寄付だ。ペイしてないだろ。ただで入力させた素材をつかって生活を成りたたせようと思うとはどんな貴族なのか。しかしIT屋に編集作業ができる奴がいるともおもえないので、電子書籍の作成もボランティアでやってもらえるような仕組をつくればよい。IT屋は仕組づくりに参加すればいい。ボランティアで。

 現在の電子書籍の基本はepub3だ。たいしたことはない。中身はHTMLに毛がはえたようなものだ。すでに青空文庫自体がHTMLで公開しているのだから、ちょっといじれば電子書籍向きのファイルにできる。しかし一作品一電子書籍というのはちょっと少なすぎる。今KDPで青空文庫のテキストを売ってる連中も100くらいの単位でつめこんで売っている。そこまでアホなことをしなくてもいいが、似たようなことをすればよい。肝心なのは編集で、どういうふうに配列するかがミソとなる。次に表紙だが、素人が凝ればみにくいものができるだけだ。顔写真とデカいフォントだけで十分だろう。青空文庫にある程度の名の通った作家は国会図書館が写真を公開しているのでそれをつかえばよい。
 既に材料がそろっているものから電子書籍をつくるのなんか簡単な話だ。それこそブラウザ上から操作するだけでできるようにすることもできる。テキストの順番を操作してそれをもとに目次を作成する。これは機械的にできる。表紙画像は別途アップロードできる道もつくっておけばよい。そこからepub3に変換して、それをもとに各種ファイルに変換すればよい。問題は電子書籍店舗との連携だが、そこが自動化できるかどうかはよくわからん。よくわからんが本ができればあとは登録してくだけだからそんなに手間ではないだろう。

 既に何回か青空文庫についていろいろ書いているが、青空文庫は一種の宗教だ。テキストが御神体、信者はそのテキストを奉納し、そのテキストのうつしを分与されて善男善女が御神徳に感涙する。今回の件は後継の神主が、うちの祠が古くなってきてなんとかしてほしいですと言ってるのだから、信者の大工は特別サービスで奉仕すればよい。ついでに御神体の特別なうつしを分与して奉賛金をもらう仕組をつくればよいと言っているだけのことだ。