メモ@inudaisho

君見ずや出版 / 興味次第の調べ物置き場

新刊案内

タイトルごときでためらいを見せてもしかたないのでもう「新刊案内」とすることにした。40歳にしてまだ独身の男のやることだからもう手が遅いのはまちがいない。今回はたったの三冊。今月はペースが遅い。どうせ何やっても手遅れだろうからチンタラチンタラやっていく。

 加藤朝鳥 訳『薔薇園』大正11年(1922)  ペルシアの詩人サアディーの薔薇園(گلستان、グリスターン、ゴレスターン)を訳したもの。薔薇園は17世紀にはヨーロッパ各言語に訳され、多大な影響をヨーロッパ文学に与えた。おそらく重訳。ちなみにグリスターンと読むのは古典音でゴレスターンと読むのは現代ペルシア語読み。イランに行った時買った薔薇園の本は薄い小冊子で、分量としてはその程度。

 渥美清太郎歌舞伎舞踊の変遷』昭和16年(1941)  歌舞伎研究では生き字引とよばれた渥美清太郎による歌舞伎の歴史の解説。豊富な写真でよくわかる。

 福岡産婆学校『産婆学講義図譜』昭和16年(1941)  戦前の産婆の学校が使っていた教科書の副読本。画像がおさめられているが正常な出産から異常な出産まで一目でわかる。「正常な出産」でもいろいろ種類があってなかなかおもしろい。