メモ@inudaisho

君見ずや出版 / 興味次第の調べ物置き場

ndl所蔵古書PODに手を出したゴマブックスのその後

 NDL所蔵古書POD がインプレスから出なくなってゴマブックスから出るようになってた件ですがその後どうなったのか。自分の予想では電子書籍化してくるとおもってたんですがもうやってますな。しかし値付けがなんか変です。
 たとえば菱川師宣の「小倉百人一首」、POD版では1620円。電子書籍化したものがゴマブックスのサイトでは1500円。しかし Amazon に行くと600円。これはどういうことか。一度1500円という強気の値段を出してみたけれど、下げたのか。それとも手違いか、最初だけの値下げか。とにかくゴマブックス国会図書館復刻電子書籍は現状600円。君見ずや出版はだいたい400円前後に設定してるので約1.5倍ということですが、それでも売れるんならこっちも値上げしようかな。まぁ一度法外な値付けで出す実験もしないといけないが怖くてできないのでゴマブックスが今の値段で第二弾、第三弾と出してこれるなら考えよう。どうせ大して売れてないんだし。
 あと、なぜか全部電子書籍化してない。POD 化したのなら電子書籍化なんかバッチ処理でできるはず。それを登録する手間がかかるだけだ。うちのように、家でアップロードできないから車で区役所の出張所まで行ってアップロードしたりダウンロードしたりするような手間がかかってるなら一度にそんなにできないが、太い回線でつながってる会社ならアップロードなんか一瞬だろう。変換するのになんか無駄な工数をかけているのか。サンプルを Android 端末でみるかぎりでは html目次もつくってないし、画像をならべてるだけだから簡単にできるはずだが。作業以外の事で躊躇するところがあるとするなら様子見か。まぁしかし作業にコストかかってなければ全部出すべきだろう。本当にどれが売れるのか出してみないとわからない。
 今までの傾向でいくと、絵ものの方が売れる傾向にあるが何でも売れるわけではなく、たとえば尾形月耕の源氏五十四帖なんか7月1日に出してから今まで2部しか売れてない。もっとも2部でも今まで出した中では一部しか売れないor全く売れないものが多数を占めるから、売れた方かもしれない。

源氏五十四帖

源氏五十四帖

 だからマイナーすぎると需要がなくて売れないかもしれない。ゴマブックスのNDL所蔵古書PODの尾形月耕の月耕漫画は売れてないから電子書籍化しなかったのだろうか。
 では売れるのは絵だけかというとそうではなく、字しかないのも売れる。売れるといっても数冊のレベルだから高が知れてるが、絵ものだけが売れるのではないので気の向くままに出している。ただ趣味に走りすぎると全然売れない。微妙なところだ。
 まぁそういうわけで、この事業を大手が本腰入れてやったときにはたして採算とれるのかどうか、ニヤニヤしながら興味津々でこれからもウォッチしていこうかとおもいます。(まぁ自分の予想では学術書や思想宣伝書(左翼右翼宗教)のような基本的に売れない本を扱っているところならともかく売れそうな一般書しか扱ってないところには全然おいしくないのでそのうち口を拭って無言で撤退するのではないかというところ)
 ほんと荒野だなぁ...