なんでも無料の乞食根性でOCRを比較してみる。
これは昭和10年前後に出た小冊子の一ページだが、フォントの書体が現在のものに近いのでわりと認識してくれそうではある。前は切り出しもせずに試してOCR使えないとか言ってたが、こんな風に切り出してあったらそれなりに読めるんではなかろうか。
代表選手は以下の三人。
- MODI.Document (2007だっけ?)
- tesseract (3.03 Debian)
- nhocr (1.22)
他にcuneiformとかあったけど日本語に対応してないっぽいので没。まずは結果から。
MODI.Document
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うーむ。まぁどれも一長一短というところだが、その団栗の背くらべの中では tesseract が一歩抜き出ているようだ。その原因は旧字体にも対応しているからだろう。事前にググると nhocr が日本語では tesseract より成績がよいという話がでてくるが、どうせそういうのは最近の文庫本とかをOCRさせた結果の話なんだろう。OCRは所詮は絵合わせなので学習を重ねれば精度はどんどんあがる。範囲を限れば精度の上がる速度も早いだろう。tesseract の場合はその元データの量が多いのはまちがいないし Google が後押ししてるだけあってどんどん更新されている。Debian のパッケージにはいっているのはバージョンも若干古いものなので、最新のバージョンであればもっと鍛えられたデータが同梱されてるんだろう。
ただしtesseractは「主」を「、王」と認識してしまっているように文字の切り出し方に難がある。手書き認識も視野にはいっているんだろうか。そういう点で MODI.Document に劣る面があり、実際もっと詰まった版面だと MODI.Document の結果が断然良い。もちろん誤認識だらけだが、このレベルだとどうせ片端から直していけないといけないのでそれなら文字らしく並んでいる方が手間が減る分マシということになる。
OCRを補助につかったテキスト化の恐しいところは似たような字を選んでくるだけに間違いを見落して誤字を埋め込んでしまいやすい。君見ずや出版の初期に永田鉄山『国家総動員』をまずOCRさせてからテキスト化してみたことがあったが、間違いを直しきれないまま出してしまった。こないだ直したがまぁ直すのも手間だった。原稿がデジタル化されていない頃の古い本のテキスト化は校正に手間がかかるのでなかなか進まないだろう。