君見ずや出版
今週は二冊できた
国史大系の『日本書紀』明治30年(1897)
言わずと知れた国史大系の最初の版の第一巻の日本書紀です。これが大正・昭和とさらに二回改訂されたのが今図書館に置いてあるやつですな。中身は漢文のままでまぁ返り点とか打ってありますが、中華書局の排印本二十四史がそれなりに読める人ならついていけるとおもいます。これでザッと通読するとどんなもんかわかるのでなかなかよいです。
まぁしかし日本書紀の中身についてはいろいろ言われてますが、それはおいといて雄略天皇のあたりのゴタゴタがなかなかおもしろいです。権力争いのための同族殺しがひどくて後継者がなくなり遠縁の親戚を後継者に迎えるというのを何度もくりかえしてるあたりよいですね。
藤代義雄『日本刀工辞典 古刀篇』昭和13年(1938)
刀剣商の藤代義雄が心血をそそいで作った日本刀の刀工の辞典。刀の銘から検索できるようになっている。藤代さんは終戦後のGHQの刀狩りがショックでそのまま行方不明になってしまったそうで、それが没年ということになっているそうです。
古刀というのはいうならば関ヶ原以前の刀ということで慶長年間より後のは新刀といい、この辞典の新刀篇もあるのですが、国会図書館デジタルコレクションで公開されてるのは数ページ欠けてるのでこっちは電子書籍化せず。
10月に入ってから車で四国まで行こうかとおもっているので来週は新刊紹介できるかどうか不明。