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国会図書館デジタルコレクションのアクセス数ランキングがひどい

 国会図書館デジタルコレクションのアクセス数ランキングがひどい。
 「デジタル化資料」のころからアクセス数ランキングといえば
エロエロ草紙
が安定の一位だったのにデジタルコレクションに名前が変わってから様相が一変してしまった。
 まず3月1日現在のランキングを10位くらいまで並べてみる。

順位 タイトル アクセス数 ジャンル
1 御贔屓姿見双六 220,782 錦絵
2 七ツいろは東都富士尽 ほ  安部保名・御茶の水のふし 51,880 錦絵
3 牛わか伝次・番頭権九郎・新造白玉 37,779 錦絵
4 七ツ伊呂波東都不二尽 ろ 本町丸綱五郎・日本橋富士 35,921 錦絵
5 文弥の亡霊・伊丹屋十兵衛・十兵衛女房おしづ 31,982 錦絵
6 教育と施設 30,267 雑誌・館内限定
7 阿々土 24,960 雑誌・館内限定
8 古今角力鏡 放駒 18,677 錦絵
9 官報. 1927年04月27日 17,929 官報
10 パソコン批評 14,094 雑誌・館内限定

 錦絵と雑誌で上位を占めるという異常事態だ。今までの上位が図書メインだったのと全然違う。錦絵の一枚絵なんか一回みたらおしまいだろ。誰がそんなにみてるんだ。
 まぁしかしジャンルの傾向が変わったくらいはいい。何がひどいといってそのアクセス数だ。一位の豊国の「御贔屓姿見双六」なんか 220782 もある。22万!これは一か月の集計だから仮に30日として、一日の24時間に約7360アクセス。一時間に約306アクセス。一分間に約5アクセス。一枚絵だよこれ。
 デジタルコレクションに名前が変わったと同時に図書館向けデジタル化資料送信サービスがはじまって全国の図書館からアクセスしやすくなったといってもこの数はありえない。だいたい全国の図書館においてあるコンピュータの数よりも国会図書館デジタルコレクションにアクセスできる図書館外のコンピュータの数の方が圧倒的に多いのだから、そのサービス開始がきっかけでアクセス数が増えるはずがない。
 ないのだが、関連があるとしかおもえないのが、館内限定の雑誌に対するアクセス数の増加だ。館内限定のコンテンツにアクセスできるコンピュータの数はかなり増えたはずだ。そういうところから偏執的な人が必死に読めばこういうこともおこるかもしれない。あるいはアクセス数のカウントの仕方が変わって数が増えやすくなったのかもしれない。

 まぁそうはいってもおかしいのはおかしい。もっと簡単な解釈はこうだ。どこかの誰かがアクセス数を増やすためだけのためにDDoS攻撃まがいの方法でアクセスしているのではないか。だから館外から読めもしない雑誌の数が異常に多いのではないか。エロエロ草子がランキング一位を占めるのを不愉快に思った人がどこかにいるのではないか。
 だとしたらこんなアクセス数ランキングには何の意味もない。どっかの誰かのくだらない意地のために、税金で運営されている国会図書館デジタルコレクションのサーバーの負荷があがっているのなら、そんなバカらしいことはない。対策を講じることができないのなら、即刻ランキングの公開をやめるべきだ。