メモ@inudaisho

君見ずや出版 / 興味次第の調べ物置き場

浪江町の居住制限区域に入る

 東北電力だが、賠償金支払いの第一回目の振込用紙を送りましたと連絡してきた。602020円が一気に払えないので三分割でお願いしたのだが六分割くらいにした方がよかったかもしれない。半額くらいなら一括で払えるし事故処理のときの東北電力の人の話では電柱折ったら30万からだが折っていないからそれ以下だろうと言われて安心していたところ、蓋を開ければ60万を越えるとのことで心も折れて仕事を探した次第だ。

 それはともかく、除染の仕事を探したらなぜかモニタリングやってる会社にあたったのだが、さらになぜか図面描きの仕事になった。家屋の除染は基本的に拭き掃除なので拭く面積が必要だが、一軒一軒についてその面積がどれくらいになるのかは実際に計らないとわからない。面積がわからないと単価の計算もできない。しかし航空写真などをつかっても正確な計算はできない。また現状確認もできない。ということで建物の表面積を簡単な図であらわしつつその所在を確認する仕事が最初の方で必要となる。まぁ図面ができない人にとっては難しい仕事だが、できる人にとっては楽しい仕事で、あっという間に時間が過ぎていく。
 ちなみにモニタリングというのは実際の線量を計っていく仕事で、除染の前と後の二回やって効果の程を示すものだ。こっちの仕事もそのうちやることになるようだがまだやっていないのでなんともいえない。一度はやってみてどういう分布を示すのか知りたいものだ。

 ↑はこないだ撮った浪江駅。図面描きの仕事は、あとで方眼紙に落とすとき不明点の確認のために写真を撮る。ということでついでにこういうのも撮れる。ただ自由に動きまわると怪しまれるのであくまで仕事のついでだ。これは浪江駅の裏で仕事したのでついでに後ろを向いて撮った。

 まぁそんな次第で最初は比較的線量の低いところ(例えば浪江駅の裏)をやっていたのだが、昨日から居住制限区域に入った。行ってみたらたしかに線量が高い。ちなみにこの仕事では個人線量計をもらって入場し、返して退場する。累積線量がわかるわけだが午前中だけで4μSvあった。それまでは一日(つまり7時間程度)で2とか3μSvだったので若干高いのはわかる。ちなみに昔東京ぐるぐるまわって線量はかったときの数値が0.08-0.16μSv/h前後。もちろん目に見えるものではないので違いを実感できるところはない。なんか感じるところがないでもないがそれが放射線のせいなのかどうかわからない。
 居住制限区域で家に近づくと、草茫々で入れないところが多い。しかも家のどっかが開いて中がみえていて、泥棒かなにかが入っていることが推測できる。まぁそういうのは無視してひたすら寸法をはかったりして日々すごしています。

 次は宿舎のことでも書く。