メモ@inudaisho

君見ずや出版 / 興味次第の調べ物置き場

除染作業員の宿舎

 作業員の宿舎も会社によっていろいろあるようだが、いまいる会社はゼネコンの一次請けなのでゼネコンの宿舎に入ってる。南相馬市街地西南の住宅街の中にあるところだ。どこの宿舎も外見は似たようなもののようだが、ゼネコンによっては相部屋がデフォルトのところもあるらしい。


 だいたい四畳程度の広さだが結構天井は高いのでそんなに狭くは感じない。パイプベッドと衣裳入れと布団と空調が備え付け。
 こういう設備で取られる金はそれこそ会社によって違うようだが、ここはゼネコンの宿舎だけあって電気代はとられない。部屋の布団のシーツは月に二回交換できる。一棟の一階に共同トイレと洗濯洗面室がついてくる。ここには10棟の宿舎があるが、二つ食堂があって、月曜から土曜までは朝夕二回の食事ができる。さすがにタダではないが朝夕二食で800円と安い。しかも量が多い。まぁ肉体労働者向けなんだろう。たぶんここに居る間に中年太りが進行するとおもう。こういう食事もひどい会社だとマズくて量が少なかったりするらしい。あたりまえだが三次請け四次請けと間に入る業者が増えるとそれだけ中間マージンが増えていくのでなにかがその分減っていくんだろう。
 うちはこれではないが、宿舎を運営している会社にこういうのもある。
運営実績|ライフトラスト | LIFE TRUST 
 まぁ、どこも似たようなものなんだろう。

 部屋の防音は電話を大声で話すと隣に筒抜けな程度。隣の音は案外聞こえないのでそれなりに防音しているようだが、ドアは防音されていないので廊下の音はよく聞こえる。あと上下方向も弱そう。こういう場所だからいちいち気にしてもしかたない。まぁゴソゴソしてる程度の音は聞こえないのでそれで十分だとおもっている。なにより光熱費すら取られず安い食事代は給料から天引きなので、仕事で必要なものと消耗品以外金を使うことがなく、金をためるには理想的なところだ。

 宿舎もいろいろあると書いたが、こういう仮設の宿舎の他には、たとえば一戸建てをまるごと借りてシェアハウス形式で宿舎にするところや、アパートやホテルなどをまるごと借りあげて宿舎にするところなどいろいろ工夫を凝らしているようだ。例の高槻の殺人事件の犯人の宿舎は温泉旅館を借りあげたところで一部屋四五人の相部屋であったらしい。温泉旅館の部屋は大きいのでそうするしかないんだろう。まぁ個室で割にあうようなスペース取りというのはなかなか難しいところでこういう仮設形式くらいしかないのだろう。