(8月末に出てきた確定情報がこちらになります
ロシアで生まれた両面携帯 YotaPhone は背面に eInk の電子ペーパーを採用した意欲的なものだった。プーチンも後押しする国家的な事業という面もあり、いわばロシアのiPhoneを狙ったものだったが、如何せん、高コスト体質だったのか折からの経済制裁のあおりをくらったのか、うまくいかず、中国生産でコストダウンを狙ったのはいいものの結局中国側に乗っとられる形になってしまった。そしてうまれた新世代の Yota3 だったが、中国スマホ界でほぼ失敗した過去の人を登用したせいか有為転変の激しいスマホ業界で正面から勝負しようとする気がなく、Kindleと張りあおうとする路線、つまり読書端末を目指して設計されてしまったので、背面で Android を操作できる機能に制限をかけてしまい、名機 YotaPhone2 を知る人を失望させた。そしてスマホの販売業績としてもそれほど振るわない結果となった。しかし凝りずに次のYota4(もしくはYotaPhone4)ではさらに読書端末化を押しすすめた方向で行くらしい。実は中国でも重慶という場所に生産工場を新しく開いていることから、中国上層部の意向が反映されているのではないかと思う節もある。
その中で大手家電の海信(Hisense 、ハイセンス)がスマホに進出して出した海信 A2 とその次世代機 A2pro は、家電メーカーの余業的事業という性格のおかげか、模倣元の YotaPhone2 のスマホという性格が反映されていて、背面にAndroidを操作できる機能も Yota3 ほど制限されてはいない。とはいうものの、Yota3 も 海信 A2pro もどうも YotaPhone2 から模倣した初期のもののせいか、自分の YotaPhone2 の次として買う気が湧いてこなかった。
さてそこでそろそろ秋冬の発売に向けて新製品の情報が漏れてくる時期ということで、 Yota4 の方もCEOの張光強が蠢動しだしているが、こちらはまだはっきりした情報が出てきていない。その一方で海信A6についてはどこまで信じていいのかわからないような詳細な情報が漏れてきた。
ここにはりつけた人によると、HIPDA論壇のeInk板/スレ?が出所らしいのだが、ここは登録しないと見れないのでどういう状態で出てきたのかわからない。こういうリーク情報をもとにこんな記事をつくるところもある。
国产手机厂商再开脑洞:全球首款前后双全面屏手机曝光 www.sohu.com
この便利な記事と画像を元にしてまとめるとこうなる。
項目 | 内容 |
---|---|
サイズ(mm) | 158.2x75.6x8.4 |
売り所 | 両面全面パネル ライト付電子ペーパー |
SoC | MSM8976+ snapdragon 660 オクタコア (2.2GHzx4 1.843Ghzx4) |
半導体プロセス | 14nm |
GPU | Adreno 512 |
RAM | 6GB |
ROM | 64GB |
SDHCカード | 最大256GB以上いける |
前面パネル | 6.01インチ AMOLED 有機EL FHD+(2160x1080) (402ppi) |
背面パネル | 5.61インチ 電子ペーパー HD+(1600x900) (計算すると327ppi) |
対応バンド | LTD-FDD B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B20/B26 TD-LTE B34/B38/B39/B40/B41 WCDMA B1/B2/B4/B5/B8 TD-SCDMA B34/B39 CDMA BC0 2DL CA: (39+40+41) (39+41)(1+3) 2UL CA (39+40+41) |
デュアルSIM | LTE + GSM/CDMA1X/WCDMA 同時待受不可/切替可能 |
あんまりスマホ業界の最新動向については詳しくないのでそっちの方については書かないが、A2proよりも一回り大きくなっている。電子ペーパーについていうと、5.61インチでHD+(1600x900) 327ppi という信じられないようなパネルが出ている。今までは kindle や Kobo aura one などにつかわれている300ppiのパネルが最も精細で、その後これを越えたものはでてきていない。もっとも昨年、JDIと組んで400ppi/600ppiのパネルを開発したとニュースを出していたのでそれがそろそろ製品として出てきてもおかしくない時期には来ている。海信A2proが使っていたパネルは汎用のものでeInk社でもパネルとして公表していたものだが、その一方で Yota3 は汎用として公表されていない精細なパネルが使われていた。このことは海信(ハイセンス)がこの一年の実績でeInk社から優遇される時期が来たということだろうか。それとも、今までの経緯でコネのあるYota4やソニーにはもっと精細な400ppi/600ppiのパネルが使われるのにハイセンスは一段劣るパネルしか購入できなかったので先に情報をリークしたということだろうか。
もっともこの情報自体がリークなのか、リークといっても観測気球なのか、マニアが妄想した海信A6のスペックなのかも不明なのでどうもこうもないが、Android の電子ペーパー利用で難しいのはカラーを前提にしたAndroidの画面設計を電子ペーパー面でどう使いやすくするか、という点だ。YotaPhone2の最終版ではその設定を弄れるようにしたうえで、ユーザーに丸投げするという荒技で解決していた。もっともこれで対処できるのは手先が小器用な少数で、多数はほぼ味わえずに終わるのだろう。海信A2pro ではそこがいじれるという話は見たことがないので 海信A6も背面に投影してそのままという可能性がある。
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