メモ@inudaisho

君見ずや出版 / 興味次第の調べ物置き場

新刊案内 10/10

君見ずや出版 - KimiMizuya -
 さて昨日発作的に発掘バイトをやめてしまいました。いやー腹が立ってこういうことをしてしまうのは本当によくないですね。しかし KDP の収入はあいかわらず細々としたものなので、どっちにしても収入の柱をどっかに持たねばならず、結局また仕事をみつけて京都に通勤するかもしれない。
 というわけで今週の新刊は5冊。仕事しながら5冊というのはつまり睡眠時間を削ったということで、それで寝不足になると腹が立ちやすくなるんですかね。

絵:水島爾保布 文:弓館芳夫 『絵本西遊記昭和25年(1950)
中国の連環画のようなスタイルの絵本西遊記。文章は中国文学の飜訳の分野ではちょっと有名な弓館芳夫で、猪八戒の「猪」は日本でいう豚のことだと正しく訳したのはこの人がはじまりだとか。文章は短かいですが内容は本格的です。水島爾保布は今の言葉でいうならイラストレーターにあたる人で、漫画までも手をのばしていたりします。

 円山応挙(?)『応挙画譜』嘉永3年(1850)
 円山応挙といえばそれまで様式を重んじていた絵の世界で、写生を重んじて遂に一派を立てた人です。しかしこの本、タイトルに応挙という名前こそついてますがどこまで円山応挙が描いたものか見当つきません。幕末-明治の京都の画家の森寛斎の鑑定によれば四点ほど本人の筆とはおもえないのがまじっているが、全体として円山応挙の手を彷彿とさせるものだとのことなのでとりあえず出してみました。中にある字は田辺玄々。この田辺玄々だけが「頼みに応じて書いた」とかいう文章を書いているのでちょっとあやしといえばあやしい。

 八田三郎『奈良と鹿』大正9年(1920)
 動物学者八田三郎が「奈良の鹿」について真正面からとりくんだ珍書。鹿と人間の関係についていろんな方面から論じています。春日大社が噛んでいるとはおもえない本。

 郵楽会『大日本郵便切手類鑑』昭和5年(1930)
 日本の切手のカタログです。明治4年から昭和4年までの切手を網羅。もうすこし後に違う組織から出たカタログもあるのでそのうちそれも出すつもりです。微妙に違ったりする。

 文:加藤武雄 絵:磯田長秋 『日蓮上人』昭和26年(1951)
 戦後版講談社の絵本『日蓮上人』。カルト的な空気をもった日蓮宗関係に売れないかなとおもって作ってみた。日蓮大聖人の伝記だよ〜 信者はみんな一冊買うべき!いや一冊といわずたくさん買った方が功徳がある!と幸福の科学商法を狙ってみたがそういう臭い事をしても売れないものは売れない。子供向けなので結構毒の抜けた表現になっていて万人向けの読み物になってます。