(2017/12/10 この話ですが一応の決着はつきました。一応 Amazon の回答が正しく自分が誤解していたということになりますが、そう簡単には書けない点もあるのでこれはそのまま残してそのうちまとめます。)
8月ごろから Amazon とKDPのファイルの形式のやりとりをして随分たつ。具体的にはこれ。
わざわざエラーがでるサンプルをつくって送ったのだがなかなか調査に進展がなかった。どういうことかよくわからない。
実はその後一回反応があったのだが意味のないものだったので放置していた。どういうものかといえば「いままで通りの作り方でいいから出していいよ!(要約)」というものだった。それは根本的な解決ではない。何のためにいちいち口出ししてきたのかわからない。事実上のお手上げ宣言だがそのころなんか狂ったように電子ペーパーの情報を集めていたりしたのもあり、再開していない。さらに今となるとまたバイトのようなもので呼び出されて東京に行ったり鳥取に行ったりする有様。SATSUTABA でほっぺたを叩かれながら仕事をしてはいるが、実のところ仕事の内容の生産性のなさにうんざりしてなんとか足を洗いたいと思っているもののなかなか足を抜かせてくれない。そんなわけでやるつもりもないときに、「こうやったら解決します!(要約)」というメールが来た。
お、ほんまけ!やるやんけ!
ということで帰ってからメールを熟読したがなんかピントの外れた解決策だった。まぁしかし検収するか、ということでやってみたが変わらない。彼らは何を解決したのだろうか。
ここで一回何が問題か整理しておこう。具体的には上記リンクがわかりやすい。問題は固定レイアウトで同じページに目次の項目を設定することで起きている。
固定レイアウトで同じページに目次の同じ階層が重複すると「警告」
- 例: 同じページに「第一章第二節」「第一章第三節」がある
固定レイアウトで同じページに目次の階層の切れ目が来る(二階層→一階層→二階層)と「エラー」
- 例: 同じページに「第一章第六節」「 第二章」「第二章第一節」 がある
まぁ「警告」は無視したらいいのだが「エラー」は回避のしようがないのでエラーをなんとかしてくれ、というのが当初の報告であった。
そして今日 Amazon 様から送られてきた方策というのは実のところこのうち「警告」を出さないようにするものでしかなかった。Amazon からすると警告も出してほしくないのかもしれないが、エラーの方が解決できてないのに何を自信満々にメールを送りつけてくるのかわからん。 ...と、ここで思ったのだが、開発陣が使ってる kindlegen とAmazonが公式に配布してる kindlegen はバージョンが違うのかもしれない。だからこっちが送ったファイルでエラーの再現ができてないのかもしれない。 もしそういうことなら、配布してるkindlegen (Kindle Previewerに付属してるkindlegen)のバージョンを上げてくれればよい、と返事しておいた。
最初に上げたリンクにも書いておいたが、最近の電子ペーパー業界には大型化の風が吹いている事がそのころよりも具体的な形になって現れてきた。kindle oasis の新バージョンは7インチ300ppiという新しいサイズで出てきた。7.8インチ300ppiの端末の種類が一気に増え、先行していた Kobo Aura One は32GBのマンガバージョンを出して差別化してきた。10.3インチ・13.3インチの大型版でも新機種が続々と出てきている。これはすべてマンガの力なのだが、そのマンガのおかげにあやかるのが我々デジタル覆刻業者でありまた図鑑・辞典や美術書・画集・写真集・絵本・雑誌を出してる業者だ。
しかしそうした大型化・画像本化の波の中で実用性を追求するなら、目次の機能は忘れてはならない。目次、これこそが「ただの画像を固めたもの」と「電子書籍」を分ける鍵になる。詳細な目次、これこそがただのスキャン画像を生きた電子書籍にすることができる。 そういうわけで、Amazon様は単にマンガを売りたいだけかもしれないが、さらに分野を広げ「ロングテールとやら」の範囲を大きくするためには、このエラーを解消して詳細な目次の十分な入力を可能にするくらいのことはしてほしい。
Kindle Oasis (Newモデル) 32GB、Wi-Fi、電子書籍リーダー
- 出版社/メーカー: Amazon
- 発売日: 2017/10/31
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログを見る
kobo 電子書籍リーダー kobo aura ONE N709-KJ-BK-S-EP
- 出版社/メーカー: KOBO
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログを見る