メモ@inudaisho

君見ずや出版 / 興味次第の調べ物置き場

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君見ずや出版

 この二冊ともなぜか一度ドラフトに戻されていた。最近ぶっとおし状態だったので唐突の思い。Amazon の機嫌がどういう具合になってるのか全然わからん。朝鮮物出したらしばらく目をつけるような奴が中にいるんだろうか。もしくはなにか設定ミスかな?わからん。


 大槻文彦言海』明治22-24年(1889-1891)

 いわずとしれた日本最初の近代的国語辞書の言海です。ついに辞書にも手を出しました!!この調子で電子書籍の限界に挑戦していこうとおもっています。その前に Amazon から捨てられるかもwww

 なにぶん19世紀末に出されたものなので、語彙は江戸時代をひきずってますが江戸後期とか明治の本を読むときにはつかえます。なにしろこれが出て日本の辞書の型が決まったというのが大きい。「ん」が「む」に入ってたり、音順ではなく表記順なので「くわん」とか「ばう」など、ひきづらいところがあったりしますが、江戸時代の節用集のいろは順部門別をひくのにくらべれば簡単です。いちおう全ページに目次をつけてるので紙の辞書をひく調子で探せるはずです。大槻文彦独自の語源解釈なんかがあったりして読み物としてもおもしろいですね。


 金富軾『三国史記』12世紀

 朝鮮史学会初版本の三国史記です。今西龍校訂。ちなみに第三版が最善の活字本とされてます。

 高句麗百済新羅の三国の歴史を扱ってます。高麗になってからつくられたので12世紀と遅いですが、まぁ高麗王朝前史なわけだからそれくらいになってもしかたない。この三国を扱った史書は前にもあったようですが、どうしてこれが新たに作られたのかは謎。この目玉は日本と唐を手玉にとって高句麗百済を滅ぼし半島を統一した新羅です。その一番重要な日本朝鮮中国の三国会戦である白村江の戦いというのがあるんですが、新羅本紀と百済本紀で年が一年ずれてて謎です。この史書のクライマックスなんですが、やっぱりそういう敏感な所はいろいろ作為的なのかもしれません。日本の在野の古代史の人は妄想のタガがはずれているので、そういうところからいろいろ材料をひっぱり出して大変なことになってますね



 次は江戸文学物に着手してますよ。続日本紀やりかけてたんですが画像が汚なかったのでやめました。来週もハッスルハッスル♪(一人で)